2015年3月5日 北日本サッシ工業 パネル用架台開発-土台に農業用コンテナ-
北日本サッシ工業 パネル用架台開発 -土台に農業用コンテナ-
農業向け鉄製コンテナなどを製造する北日本サッシ工業(北見)は、コンテナを土台にしたユニークな太陽光発電パネル用架台を開発した。起伏があったり地盤が悪いなど、固定用のくいを打ち込みにくい場所でも設置しやすいのが特徴で、全国規模での販売を目指す(日栄隆使)
同社の前身は、北見の地元企業で、1968年に全国に先駆けて農業向け鉄製コンテナの製造を始めた。だが、次第に中国製の安価なコンテナに押されて業績が悪化。2010年に、鋼材販売の富安(東京)の子会社になった。
同社は、会社名と従業員の一部も引き継いだ。東日本大震災以降、再生可能エネルギーへの関心の高まりを受け、13年に太陽光発電パネル用架台の製造を開始 取引先から起伏地での設置の難しさが寄せられていたことなどから、自社の二つの製品を組み合わせるアイデアが生まれた。
開発した架台は、鉄の表面を亜鉛などのメッキで塗装し、耐食性を高めている。設置する際は、くいは使わず、コンテナの中に 砂利や小石を入れて動かないようにする。
2月25~27日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた商談会「第6回太陽光発電システム施工展」に出展し、 全国の施工業者や建設会社などにPRした。
ただ、太陽光発電をめぐっては、発電事業者の申し込み急増や電力会社送電線容量の問題など、普及への逆風も吹いている。 同社は「環境に関して意識の高い人々は多く、長期的にみると太陽光発電の需要は続くだろう。家庭向けの販売も考えていきたい」としている。