連携強化で”富安札幌”の存在感を高めたい
2015年7月22日の日刊日本金属通信に紹介されました
▶伊藤忠丸紅鉄鋼グループの富安は、2019年に創業100周年を迎える老舗鉄鋼専門商社。同社創業以来初の女性営業職として実績を重ね、この4月に同社初の女性支店長に就任した。現在大学1年生の息子がいるが「育児休業も初めて」で、女性が働きやすい職場づくりの開拓者でもある。札幌支店長としての抱負をきくと「主力の鋼材・土木・住宅製品の拡販に注力して富安札幌の存在感を高めること」と力を込める。経理時代に鍛えたことから”数字に強い”一面もあり「これが今に生きているし、生かしていく」考えも見せる。
▷この4月、旧札幌支社は鋼材営業本部の札幌支店に組織変更。現在13名のスタッフが働いている。道内には、鋼材鋼材類の剪断加工・倉庫保管業の富士鋼材センター(札幌市)、防雪柵・雪崩防止柵総合メーカーのマルエイ三英(同)、農業用鋼製コンテナ・太陽光パネル架台メーカーの北日本サッシ工業(北見市)のグループ会社がある。「道内グループ会社や、新しい太陽光発電用架台システムの拡販を進める環境エネルギーチームと未来事業開発部との連携を強化し、北海道で製造・生産された製品の拡販に努める」ことも大きな役割だ。
▷北海道赤平市生まれ。北海道市内の高校卒業後、1981年4月に富安・札幌支店に入社。入社したときっかけは、高校の就職担当の先生が、当時の札幌支店次長と知り合いだったことも大きかったという。高校時代に簿記3級を取得しており、経理課に配属された。転機は入社8年目。支店内での営業職募集に手を挙げて、89年4月、キッチンやユニットバスを取り扱う新設部署「住設課」に異動。富安初の女性営業職として新規開拓に奔走した。その頃がこれまでで最も苦しくも思い出深い時代だったと振り返る。「住設課は上司と2人のみ。後発部署だったこともあり、当時は住宅関連で富安は無名だった」。
▷営業先の建設業界も「接客相手に女性はだれもいない状態」だった。しかし懸命に営業先に足を運んだ甲斐があり、住設課配属1年後に成果を実らせた。「分譲マンションにスペックしてもらった”第一号”の案件」が今でも思いでに残る仕事の一つだ。今でも得意とするが「経理の仕事には戻りたいと思ったことはない」のは「たくさんの人との出会いがあり、会話のできることの仕事は楽しい」ため。「富安社内外問わず、多くの女性が活躍できるよう、私自身もレベルアップに努めていきたい」と引き締める。
▷趣味の一つのゴルフは、シーズンが短いにもかかわらず、2014年は20ラウンド回った。支店長になってからは「回数が増えた」と笑みをこぼす。アウトドア好き。3年前からは長唄三味線教室に通う。
(理)